薬物乱用イベントを行う理由

私が薬物乱用防止を訴えるのには、訳があります。こういう活動をしている方には、やはり薬物乱用の経験がある方が多いです。しかし幸い、私はその機会を避けることができました。ではなぜ行うのか…


私が小学生のころは、今と違ってYouTubeやサブスクリプション型の配信はありませんでした。インターネットすらなかったですからね。ラジオは聴かなかったので、情報源はTVだけ。他にあるのが父親がパチンコ行ってきて、景品にもらった音楽カセットテープ。前●清さんとか、松山●春さんとかばかりで、小学生になったばかりの私には全然刺さらなかった。(ゴメンナサイ、今は好きです) その中に紛れてある日見つけたのが「サイモン&ガーファンクル」。彼らの(当然ながら)英語の曲は、とってもしびれたんですよね。英語かっけー、音楽かっけー、って一人でずーっと聴いていました。狭い家で聴いていると怒られるから、お年玉で安いカセットプレイヤー買って、公園で聴いていました。英語の音楽に興味持ったのをきっかけに、ビートルズも知りました。

サイモン&ガーファンクルやビートルズとくると、60代も半ば過ぎだと思われますが、父親の嗜好です。私はまだ40代になったばかりです。(笑)

ビートルズ、実は幼稚園からTVで見てたポッキッキでよく使われていたんですよね。小さいころ何度も聞いていた曲だから、当然好きになっちゃうわけです。(作曲講座やアレンジの生徒さんにはよく話しているのですが、「聞きなれた曲=売れる曲」の作り方もここにあると思います。詳しくは無料体験レッスンで!) もう狂ったようにビートルズ聴きましたね。活動していた当時はアイドル寄りだった立ち位置ですが、私の世代では当然そう感じたことはなかったです。ただ「こういう風になりたい」って思いました。当時は英語全然分からないのでよく意味わかってなかったのですが、純愛(だろうと想像)を歌うとても素敵な人たちなんだろうと人間的に尊敬をしていたわけです。


しかしある日誰から聞いたのか、「ビートルズは麻薬をやっている」「やっているからよい曲を書ける」なんて噂を聞きました。私は本当にショックを受けました。あんなに憧れた人たちが、犯罪を犯し、自分が感動した曲は麻薬の力を借りていたのかと、本当にがっかり、悲しく、そして恐ろしく、また腹立たしかったり、とにかくとてもショックを受けました。


随分と不安定な日々を過ごして、自分の出したのは「麻薬なんかに頼らないで、もっと良い曲書いて歌ってやる」っていう誓いでした。今でもビートルズの音楽は好きで、薬やってたからできた曲だとも思っていません。ただ、自分から目をそらしたり快楽に走るのはダサいと思います。

音楽の現場にいて感じたこと

私なんてまだまだ未熟者で、大きな声で言える実績なんてろくにありません。でももう20年以上もこの業界にいると、見えるものもあります。小学生の頃の誓いをそのまま、いざ念願だった音楽業界に入ると、かなりの頻度で薬物乱用の現場に遭遇しました。多くの人が関わっているというよりは、そういう輩が集まっている集落が点在している感じでしょうか。まだ成人したばかりの私に、人生二度目の大ショックです。なんだ、こんな汚れたことして、視聴者に愛だの恋だの歌っているのかと。

なぜ薬物乱用がいけないのか

実はこの問い、都の職員でも答えられない人が多くいます。「違法だから」「体に悪いから」が大体なところ。これだけしか出てこないから、アウトロー気取るミュージシャンに対しては「芸術家だからしょうがない」とか、分かったふりして認めたりするんです。

反社を育てる

違法薬物は誰から買うんでしょうか。大概は反社会的勢力から買います。売買の利潤は、反社会的勢力の大きな資金源になっています。これら組織を助長させることは、真面目に働く一般人の生活を危険に近づけます。

社会を衰退させる

社会というコミュニティの中では、「一生懸命勉強して力をつける」「一生懸命働いてお金を稼ぐ」「一生懸命家族を大切にする」このサイクルを楽しみ、その中で生まれる余剰金を税金として納めることが大切です。税金は弱者を助け、成長を促進し、文化を作ります。(正しく使われていれば)

個人の成長を止める

「俺は自分で育てた麻薬を個人で楽しんでいるだけだ。だれにも迷惑をかけてない。」なんて偉そうに言う人もいるでしょう。寝てみる夢で現実逃避してばかりいると、夢を叶える努力を怠ってしまいます。努力と成長は誰かのためじゃなくて、自分の幸せを感じるためにあると思います。自分の成長が感じられたとき、とても幸せになりませんか。努力は大変でときに辛いですが、この幸福感があるからチャレンジを繰り返すことができます。力のある市民が増えれば、結果良い社会を作ることにつながると思います。

心身に害がある

これもマリファナを例にしますが、「体に害が無い」「中毒性が無い」なんて言っていますが、これも嘘だと思います。以前DARCの研修会に行った際、そこの所長で元中毒者だった方からこんな話を伺いました。「食欲、性欲、物欲、様々な欲求とそれを満たされたときの快楽を、人間は生まれながらに備えている。しかし麻薬は、もっと巨大な新しい快楽として心の根底に根付く。だから無意識い強い欲求も生まれてしまう。」と。中毒性が無いなんて、嘘です。今より気持ちよいことを覚えちゃったら、いずれもっと強いのを求めるのは必然です。
・似たものを作り社会を壊す
私のように薬物乱用にネガティブな印象を持ってくれればよいと思いますが、「あの人が違やってるんだったら、それもよいんだ」なんて都合よくとらえてしまう人もいるでしょう。

薬物乱用の悪い所、少し例を上げましたが本当はまだまだ言いたいことがあります。

音楽家やタレントがすべきこと

音楽家、タレントなど著名な人は、人に影響を与えることができます。最近の薬物乱用のアーティストや芸能人をみて、子供たちはなんて思うでしょうか。私の場合のビートルズのように、影響力が強い人ほど悪い影響も与えてしまいます。私はこういう力のある人たちは、正しく高いモラルを備えた人であるべきと思います。有名人の義務だと思います。正しい影響を後世に残し、善のサイクルを作ることが大切です。私はこういうサイクルを作る仕掛人になりたいんですね。もちろん音楽も演奏しますが、それと同じく音楽で社会を良くすることに努めたいです。その一つの活動が「すみだライブフェス」なんです。沢山の志高いアーティストを集めて、楽しくおちゃらけながら、薬物乱用の危険性を浸透させたいです。学校の先生や親に言われても、思春期の頃は素直に受け入れることは困難です。音楽を使えば、きっとこれは打開できると思います。

私は最近「音楽家2.0」という構想を持っています。音楽家だから、芸術家だから、少し悪くてもよい。なんてのは古くてダサいです。そんな過去の印象から脱却しましょう。音楽家は正しくかっこよく、社会に良い影響を残す人であるべきです。過去からグレードアップした音楽家2.0。一緒に目指したい方は是非仲間になってくださいね!