音楽家外来に行きたい!

私は高校生から音楽を本格的に始めたのですが、最初はギターからでした。以前にも書きましたが、初めてのアルバイトの給料でテレキャスターを買いました。このギター買ったのが、人生最初の高い買い物だったのではないでしょうか。といっても4万円くらいのフェンジャパでしたが。
アルバイトすると急に大人たちに囲まれて、今までと景色がぐんと変わるんですよね。ギターも買ったし、大人たちと友達付き合いするし、毎日がワクワクしていたのを覚えています。ギター買った初日、家についたらとりあえず分解してみました。だって、演奏なんて当然できないんだからすることないでしょ。でも触っていたので、とりあえず分解。しかしこれが最悪の事態に…。とりあえず何とか元の形には戻ったのですが、オクターブピッチとか、弦高とか、全く知らなかったですからね。もうぐっちゃぐっちゃなんです。ただ弾けないから、悪くなっているのも気づけない。いつだったか、少しギター弾ける友達に見せたら目が点になっていました。(笑)

悪い練習方法

ギターを買ったいいけど、プロになるためにはどんな練習をしたらよいのか。当然何にも分からなかったです。とりあえず分解して、次はYOUNG GUITAR買ってきました。(笑) まだこの雑誌はあるのかな。高校の友達から練習方法を聞いて、それっぽいことをし始めて、ようやくなんとなくの練習ができるようになってきました。ある程度やっていると、とりあえず指先は動いてくる。するとどんどん楽しくなる。だから練習も増えるのですが、すぐ疲れてしまいます。男の子の良くないところは、この疲れを美徳としてしまうところですね。「指が攣った、腰が痛い、指先から血が出た。辛い! 頑張ってる俺カッコいい。」みたいな。

悪い練習方法の結果

今後悔しているところは、まさしくここなんです。若いときは体の疲れとか、寝れば治る。しかしそのツケは後から来るんですよね。ギター初めて10年くらいかな、20代も半ばすぎたあたりに腱鞘炎を発症しました。それからだましだまし演奏をしていたのですが、今では調子悪いと箸も持てないくらい酷い。ひじも痛い、手首も痛い、腰も痛い、肩も痛い。なんでこんなになっちゃったのかな。。。

姿勢の徹底

ギターに限らず、何か長い時間するときは姿勢がとても大切だと知りました。ピック持つ姿勢、ギターの角度、首の角度、右手などなど、様々な姿勢を改善すると、先の疲れはほぼ軽減できました。しかも、音が良くなります。私はどこに行っても「大友のギターは音がキレイ」言われます。自慢です。(笑) しかしこれは、この姿勢の取り組みによるところが大きいと覆っています。

腱鞘炎は消えず

姿勢の改善でいろいろなことが良く成りましが、指、こぶし、手首の腱鞘炎はどんどん悪化してます。さすがに最近は演奏に支障がありすぎて…。ちょっと前に「手の外科」という、手を専門的に治療してくれる外科医に診てもらいました。先生曰く「職業病だから上手く付き合いながら、無理しないことに努めてね。」とのこと。ガーン、これではどうにもならないじゃないですか。お医者様は生活できないくらい、また生死を分かつレベルの人を沢山相手にしているから、ギター弾けないくらいの病なんて小さく見えてしまうのでしょうか。それからは医者に行っても何にもならない、という考えでいました。しかしここのところは本当に酷くて我慢できない。。。

そこで見つけた音楽家外来

必死にネット検索したら、なんと出てきました「音楽家外来」。 東京女子医科大学整形外科に音楽家を対象にした専門の外科がありました。一部抜粋させていただきますと…

音楽家は楽器演奏においてきわめて特殊で精緻な身体運動を強いられ、その結果通常の人では考えられない軽い症状でも演奏に重大な支障をきたします。音楽家外来の最大の特徴は、「練習を休まずに治療する」ことを原則としていることです。楽器演奏には究極の巧みさを求められるため、音楽家は演奏テクニック維持のために毎日の練習を欠かすことができません。特に弾きすぎによるオーバーユース障害は、休めば症状が良くなるかもしれませんが、練習を再開して再発すれば休んだ意味がなくなってしまいます。毎日の練習を休まずに治療することを第一の原則にしています。<HPより抜粋>

素晴らしすぎる。分かってくれて、涙が出そうだ…。早速初診の予約をしようと思ったのですが、コロナ怖い…。病院は新宿にあります。新宿駅行きたくないいいぃぃぃぃ。これはコロナがひと段落するまで保留にします。診察頂いたら、こちらでレポートさせていただきますね。
[blogcard url=”http://www.twmu.ac.jp/TWMU/Medicine/RinshoKouza/061/musician_foreign.html”]

私が最初に独学で練習したとき、「効率の悪いギター練習」「体に負担のかかる練習」など、本当に後悔しています。でも周りに知識豊富な人なんていなかったから、仕方なかったんですよね。でももし最初からやり直せるなら、良い先生を探します。ただギターが上手いんじゃなくて、こういうところを的確に教えてくれる人が良いです。姿勢のことから、良い音で弾くこと、効率の良い練習方法など、ああ、今の私ですね。(笑) これからギターをやる方、まだ始めたばかりの方は、この点を注意して練習をされてください。音楽は一生楽しめるアートですが、体が悲鳴を上げては楽しみも半減です。無料の体験レッスンだけでも、それを改善するヒントは見つけられると思います。