Spectrum bronze/Thomastik-Infeld Vienna

メインで使っているCarl Albanus Johnsonの1962年製のアーティトップギターには、SAVAREZのアルゼンチーヌを張っています。ジプシーは弾きませんが…。 もちろんどんなジャンルであってもよい仕事してくれます。 テンション低くて弾きやすいし…

弦の張り替え

Spectrum bronze/Thomastik-Infeld Vienna
もう20年近く使っているこのギターも、良い色に変化してきました。やっぱり長い時間大切にしたものには魂が宿っている感じがします。

Thomastik-Infeldのswingやbebopは、学生の頃ちょっとゆとりのある時に張ったちょっと高い弦です。賛否両論ですが、私はこれらの張りたての時が好きでしたね。 Spectrumはこの「シリーズの高級版」みたいなネットの書き込みを見て興味がありました。 サウンドハウスさんで検索すると、swingやbe-bapの方がちょっと高額ですが…。 買ってから気づきましたが、そういうわけではないようですね。 メーカーサイトから翻訳されて転載されているサウンドハウスさんの記事が少し面白い。

弦の消耗には多額のコストがかかってしまいます。いつもお気に入りの弦も、演奏するにしたがって音色が劣化してしまうものです。この問題は全てのギタリストにとって共通の悩みではないでしょうか。
このThe Spectrum Bronze Series(スペクトラムブロンズシリーズ)は、プロミュージシャンの要求により特別に開発されました。
それは、「普段は経済面から妥協しがちな弦だが、レコーディングという記録に残る大切な演奏のためには最高の音質を確保したい。」「最高の晴れ舞台であるコンサートで、卓越したライブパフォーマンス性をもった弦で誰をもあっと言わせたい!」というもの。大切な演奏の時だけ特別な弦を使用する。これで音色への妥協もコスト面もカバーできます。あなたのステータスをさらにもう一段あげることが可能な弦なのです。

音楽ジャンルについて

ロックが好きだった子供のころ。ではそのロックって何だろう。KISSも好きだしEAGLESも好きだし、Gunsも好き。あれ、これから同じには聞こえない!?

冒頭にも触れましたが、「音楽ジャンル」という話。 人から依頼された仕事の場合、依頼主が演奏してほしい雰囲気を伝えるのに役立ちますよね。 「ロックっぽく弾いて」「もっとジャジーな感じで」みたいに。 またCDショップで新しいアーティストを見つけたいときに、店員さんに「レゲエで最近話題の人を教えて」なんていうのに便利です。 私はビジネスマンとしての音楽と、自分の主張としての音楽をしっかりと分けています。 だから頼まれた演奏で「ラテンっぽく弾いて」と言われれば、要望が分かり安くて便利です。 でも「大友さんはジャズギタリストでしょ」とか言われるとガッカリします。 信仰的なジャンルもあるので、勿論すべてを否定するつもりはないのです。 でもアートとして演奏したいとき、ジャズっぽい曲を弾きたいときもあるかもしれませんが、ロックぽい気分もあるし。 演奏も作曲も、音楽は自由でいたいので、制限の中に自分の演奏をはめたいとは思いません。 ジャンルというのは視聴者が判断するための指針で合って、音楽をする人が決めるものではないと思います。 最近「アニソン」なんてジャンルでいうから面白いです。 だって激しいロック調もあるし、きれいなバラードもあるしソウルもあればテクノもある。 アニメの主題歌として使われたら「アニソン」なので、雰囲気のジャンルじゃなくて、使われ方のジャンルだと思います。「ソウル」「演歌」のように雰囲気を伝えるもに対して、「アニソン」っていうのは、カテゴリが違いますよね。

音楽ジャンルに対する楽器の選択

弾きやすさ200%。 楽器の鳴り200%。 そんな夢のギター弦。

アルゼンチーヌはジプシー系のギタリストが好んで使うサウンドですが、この弦はなんだってできます。 結局は弾き方の問題なんですよね。 ギター本体もそうで、ハムピックアップじゃないとヘビメタは出来ないとか、シングルピックアップだからロックンロールだとか、そういったのは関係ないです。 自分の好きなサウンドで好きな演奏していれば、そのうちいつか「自分らしい」が出来るんじゃないでしょうか。 とべた褒めなアルゼンチーヌですが、見事裏切ってSpectrumに変えたお話でした。

Spectrumの作りの良さ

さすがの作りの良さ。トマスティック・インフェルトはオーストリアのウィーンで100年続く伝統の会社ですが、下町っこの私にはオーストリアとかウィーンとか聞いただけでビビっちゃいます。

この弦、Spectrumスペクトラムもswingやbebopと同じで、ブリッジ側だけでなくネック側にも糸が巻いてあります。手間暇かかっているのは勿論わかるのですが、この目的が実は知らなかったり。この要らない部分の弦の振動を押さえる為なのかな。アーチトップギター弾く人はよくわかると思うのですが、テールピースからブリッジまでの振動って結構うるさいんですよね。でもこれで止まっているのか?! ヘッド側の加工はまた凄い。紐巻いてるだけじゃなくて、ベース弦のように細く加工してあるんですよね。これによりペグに巻き付きやすくしてあります。これは非常に嬉しい手間です。チューニングもズレにくいでしょう。

サウンドについて

これは今まで経験がない、珍しい周波数が残響に目立ちます。 厚い金属叩いたときの残響に似てるところもあると思います。 うーん、抽象的で使えないレビューです。 サスティンは短いですが、これはこれで好きです。 ただプレーン弦はあまりタイプでないかも。折角の機会なので、久しぶりに色々弦試してみようと思います。過去にもいろいろと沢山試しましたが、段々と好みがわかってきて冒険しなくなってきましたね。 年取ってきた証拠だ、イカンイカン。。。